インフルエンザにかかったから、今期はもうインフルエンザに罹患することはないだろうと思っていました・・・。
しかし、我が家ではインフルエンザが大流行した上に、2回 同じ型のインフルエンザにかかったことがあります。
インフルエンザ大流行(我が家)
まず、年長の次男が高熱を出し、病院で検査を受けたところインフルエンザA型陽性。
5日ほど安静にして、やっと登園ができる頃に小学生の長男が発熱、病院に連れていくとインフルエンザA型陽性、翌日に年少の弟が発熱。
まだ長男は高熱なので2人連れて病院に行くより、下手に動かず安静にしていたほうが良いと思い自宅療養していると、年少の三男が40度越えの発熱。解熱の座薬を入れるも熱が下がらず約20秒ほど熱性けいれんを起こしたので救急で深夜の病院へ。やはり三男もインフルエンザA型に罹患していました。
その後また5日程安静にして、週明けの月曜から学校に行けると思ったら小学校が学年閉鎖。
1学年約100人中半分の児童がインフルエンザでダウンしていました。
下の子たちの保育園では、閉鎖にはなりませんが、今まで通っていて初めての「登園自粛」のお願いが来ました。ひどいクラスだと3分の2の児童がインフルエンザでお休みしていました。
そして無事学年閉鎖、登園自粛も終わりひと段落したところで、年少さんのクラスからぽつぽつとお休みが、、、
先生に聞いてみるとインフルA型にかかった児童がまたインフルA型にかかっているとのこと。
まさかと思った何日か後、年少の三男ふたたび発熱。
病院で検査してもらったところインフルエンザA型陽性。
三男が受信した医療機関では2回インフルエンザA型にかかっている人が何人か来ているとのことでした。
インフルエンザA型って2回かかるの?
まず、インフルエンザA型の表面にはHA(ヘマグルニチン)とNA(ノイラミニダーゼ)という突起がついていて、それぞれ役割があります。
HA(ヘマグルニチン)→宿主の細胞に結合する
NA(ノイラミニターゼ)→細胞で増殖したウィルスを別の細胞に放出する
このHA(ヘマグルニチン)とNA(ノイラミニターゼ)はいくつか種類があってHAは16種類、NAは9種類あり、その組み合わせで種類分けされている。
理論的には16×9=144種類の組み合わせができるが、現在確認できているのは126種類。
そのHAとNAが人に感染する為毎年のようにちょっとずつ変化させる(連続抗原変異)ので免疫がある人でもA型のインフルエンザに再びかかることがある。
インフルエンザA型の歴史
過去に何度かパンデミック(大流行)を起こしその度に新しく名前が付けられています。
スペイン風邪(H1N1亜型)
1918年3月にアメリカで発生し、第一次世界大戦中だったので世界中に広がった。
感染者は5億人、死者は5000万~1億人に及び、日本でも48万人が亡くなったと推定されている。
アメリカで発生したのにスペイン風邪と呼ばれているのは、第一次世界大戦中で各国、情報統制をしている中で、中立国であったスペインはスペイン王室の罹患を大々的に報じたことからスペイン風邪と呼ばれるようになりました。
アジア風邪(H2N2亜型)
1956年中国で発生し、1957年に世界的に流行し100万人以上の死者を出した。
日本でも300万人が罹患し、5,700人が死亡した。
香港風邪(H3N2亜型)
1968年香港で発生し、日本ではA香港型と呼ばれている。1968~1969年の流行で75万人が死亡した。
ソ連風邪(H1N1亜型)
1977年~1978年にかけてソ連で流行したインフルエンザ。しかしこちらはパンデミック(大流行)ではなく、23歳未満の子供の罹患が多かったので厳密にはエピデミック(局地的流行)であった。
23歳以上の罹患者が少なかったのは1947年~1957年に、よく似た株によるインフルエンザが流行したため免疫があったそうです。
ソ連風邪は、ソ連の研究所のウィルスが何らかの理由で流出したことが原因と言われている。
新型インフルエンザ・豚インフルエンザ(インフルエンザ(H1N1)亜型)
2009年春から2010年3月にかけて流行したインフルエンザ。豚の間で流行っていた豚インフルエンザが人にも感染するように変異した。
2010年1月までに世界で14,000人以上の死者を出した。
現在流行しているインフルエンザは?
2019年12月現在、流行しているインフルエンザウィルスのタイプはH1N1が97% A香港型(H3N2)が2% B型1% とほぼインフルエンザA型が主流です。
インフルエンザの感染経路
飛沫感染
①感染者が咳やくしゃみをする
②インフルエンザウィルスを含む飛沫が飛ぶ
③その飛沫が呼吸器、目など粘膜に付着し感染
接触感染
①感染者がドアノブや何かを触る
②そのドアノブや何かを触る
③その触った手で目、鼻、口などを触って感染
感染者がつけたウィルスは衣服などに付着すると感染力は2時間位持続し、ツルツルのステンレス等についたウィルスは8時間位感染力があります。
さらに「空気感染」もすると米メリーランド大学環境衛生学教授のDonald Milton氏が発表しました(2018.1.18)。
情報元 Carenet
インフルエンザ患者142人に協力してもらい、
(1)いつも通り呼吸しているとき
(2)話しているとき
(3)咳をしたとき
(4)くしゃみをしたとき
上記の呼気サンプル(計218サンプル)を集め、分析した。
結果、呼気サンプル中のインフルエンザウィルス量に変化はなかったそうです、、、。
とにかく身近な人がインフルエンザにかかったら、即隔離し、手洗いの徹底、目、鼻、口をむやみに触らないほうがよさそうです。
インフルエンザの予防方法
予防接種
インフルエンザに有効な予防はやはり予防接種のようです。
厚生労働省では
(1)6カ月以上3歳未満の方 1回0.25mL 2回接種
(2)3歳以上13歳未満の方 1回0.5mL 2回接種
として12歳までは2回接種を推奨していますが、世界保健機関(WHO)や米国予防接種諮問委員会(US-ACIP)は9歳以上は「1回注射」が適切であるとしていて、日本のお医者さんでも1回接種のみで良いという見解の方がおりますので、担当医師と相談してみるといいと思います。
予防接種の有効性
国内の研究で65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者について、予防接種をしたところ34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったそうです。
上記の結果は予防接種は発症は完全に抑えられないが、発症後の重症化や死亡を予防することに関しては一定の効果があることを示しています。
タミフル、リレンザなどの予防投与
こちらは身近な人がインフルエンザを発症し、どうしても感染したくない場合に医師に相談して自費でタミフル、リレンザなどを購入し薬を服用することです。
タミフル、リレンザは「NA(ノイラミニターゼ)→細胞で増殖したウィルスを別の細胞に放出する」の働きを阻害する薬で発症しないわけではないが、重症化を防ぐことはできそうです。
ウチの奥さんは1人目が感染した時5日分、2人目感染した時5日分の計10日分のタミフルを保険適用内で処方してくれました。
子供たちのインフルが収束し始めたころ、奥さんが38度の発熱をし医師の診察を受けたところ、「タミフルを予防投与してるからインフルエンザではない」インフル検査すらしてくれませんでしたので、感染防止の効果もあるのかもしれません。
ちなみにタミフル、リレンザを実費で購入すると、医療機関にもよりますが6,000~10,000円くらいで、タミフルのジェネリック医薬品でオセルタミビルはそれより1,000円くらい安くなる傾向がありますが、ジェネリックのほうは現在品切れが多いようです。
まとめ
インフルエンザを100%防ぐ方法はないようですが、重症化や死亡を防ぐために予防接種は必ずやっておいたほうが良いです。
また、海外ではインフルエンザにかかったら病院に行かずに自宅で安静にしている、という情報を多数見かけますが、我が家では安静にしていたところ、熱が上がりすぎて熱性けいれんを起こしてしまいました。
毎年のようにインフルエンザでなくなるお子さんがいます。素人判断はせずしっかりと予防、対策をして、具合が悪いようでしたらお医者さんに相談しましょう。